永 滋康弁護士・後編
今回は弁護士・永 滋康先生のインタビューの後編です。
永総合法律事務所の理念や、クライアント様との関係性、気軽に相談できる弁護士を持つことの重要性などを語っていただきました。
永先生の親しみやすさに、ナビゲーター役で舞台女優の永瀬葵子も弁護士さんの敷居の高いイメージが180度変わったようです。
ぜひ後編も、前編と併せてご覧ください。
永総合法律事務所 代表弁護士 永 滋康(えい しげやす)
慶應義塾高等学校、慶應義塾大学法学部法律学科 卒業
平成18年 第二東京弁護士会登録(第59期) 同年10月 田宮合同法律事務所入所
平成25年1月 藤井・永 法律事務所 開設
平成30年3月 永 総合法律事務所 開設
【役職等】 元桐蔭横浜大学法科大学院 客員教授
日本民事訴訟法学会 会員
司法アクセス学会 会員
財団法人日本法律家協会 会員
日本弁護士連合会 元代議員
第二東京弁護士会 元常議員
同元綱紀委員会 副委員長
同消費者問題対策委員会 元副委員長兼医療部会部 会長
司法修習委員会委員
仲裁センター仲裁人候補者
新規登録弁護士研修担任
文部科学省再就職等問題調査班調査班員
同省再就職コンプライアンスチームアドバイザリーメンバー
同省幹部職員の事案等に関する調査・検証チームメンバー
中小企業庁認定経営革新等支援機関
医療問題弁護団 団員
【主著】
『Q&A建築瑕疵損害賠償の実務-損害項目と損害額の分析-』(共著 株式会社創耕社 2016年)
『Q&A株主総会の法律実務』(共著 新日本法規出版株式会社 加除式追補版執筆)
『困ったときのくらしの法律知識』(共著 清文社 2011年、改訂増補版 2015年)
『上司なら知っておきたい法律知識』(共著 株式会社財界研究所 2010年)
経済紙『財界』(株式会社財界研究所)に2006年から2012年まで連載
【講演】
一部上場会社等において危機管理セミナー、「債権の保全及び回収における実践的対応」に関するセミナー、特定商取引法に関する研修セミナーなど多数実施。
永瀬:事務所の理念で「共に歩み、共に成長し、共に喜びを分かち合えるパートナーシップを」とありますが、この理念は永さんが掲げたのですか?
永:そうですね。私どもの事務所の理念を掲げさせていただいております。
永瀬:どういった願いを込めてこの理念を掲げたのですか?
永:僕が元々、6年ぐらい他の法律事務所で勤務弁護士をさせて頂いていたんですけれども、その時のボスがですね、やっぱり古くからのお客様、クライアント会社の社長さんだったんですけれども、本当に旧知の友達のように付き合いながら、それでいて弁護士として法律的アドバイスをして上げていて、その関係がいかにも弁護士とクライアントという形ではなくて、同じ友達同士のような関係性だったんですね。
それが僕にとってすごく印象的で。僕もやっぱりそういう関係にお客様となりたいな と思って…。 だけど、そういう関係ってなかなか一朝一夕ですぐできるわけではないので、そうするとやっぱり30年40年かけて、信用・信頼できるできるクライアントの方と知り合って、僕も弁護士として成長していって、クライアントの会社も紆余曲折ありながらも成長していって、お互いに切磋琢磨するような関係でありながらも、弁護士としての法律的なアドバイスをしサポートして差し上げられるような関係になりたいなという風に考えまして、それで事務所の理念として掲げさせていただきました。
やっぱり、最近だとITが進化し、AIが発達してきたので、弁護士の業務もAIに食われるんじゃないかとか…、そういう話も色々と出てきてるところではあるんですけれども、確かに弁護士の仕事っていうのは、いわゆるこう決められた法律があって、そこに「事実を当てはめて、トラブルを解決する」という面もあって、それは確かに機械的な部分っていうのは一部あると思うんですね。 だけど、そういった部分というのは弁護士としての本質的なところではなくて、やっぱり色々とクライアントの方の悩みを聞いて、そこに対して光を当てて、彼ないし彼女が何を求めてるのか?表面的に「裁判に勝ちたいんです」っていうだけではなくて、裁判を通じてその根底にあるトラブル・紛争の根本の部分を抜本的に解決して上げられるような形でなければ…。 それが弁護士としての本質的な役割だと思っているので、それを理解するためには「裁判勝ちました」、もちろん裁判に勝つのは大切ではあるんですけれども、裁判に勝った上で一緒に獲得すべきところに光を当てて一緒に歩んでいって、最終的に紛争全体のトラブル解決に繋がるような形になれるのが一番いいと思いますし…。 それは、やっぱり機械とかAIにはなかなか難しいと思ってるんですね。人としての弁護士でなければできないところだと思うので、そういう気持ちをその理念のところに込めました。 永瀬:ありがとうございます。
永瀬:そう言えば何なのですけど、娘さんとお寿司屋さんでのエピソードがあるってお伺いしたんですけど、教えてもらってもいいですか?
永:僕の地元によく行かせてもらうカウンターの7、8席ぐらいのこじんまりとしたお寿司屋さんなんですけれども、僕が仕事で疲れた時にたまに行くんですね。
この前も夜の9時過ぎぐらいに一人で行って、大将に色々とお仕事の愚痴じゃないですけれども、「最近こんなことがあってね…」みたいなことを話していてですね、娘が今、11歳で小学5年生なんですね。やっぱり塾とかもにも通っていて、塾が終わって帰るのが9時過ぎぐらいなものですから、それでちょうど僕がお寿司屋さんでご飯を食べてるタイミングで娘から電話がかかってきて、「お腹がすいた」ってことだったので「まだ11歳で子供ですけど…」、大将に聞いたら「呼んでもいいよ」ってことだったので娘に来てもらってですね、お寿司屋さんで二人でカウンターで並んで食べてたんですけれども、やっぱり回転寿司とかじゃないので、子供の頃からそんなに贅沢させてると大人になってそれが基準だと思われちゃうと困るので、あまり結婚とか将来…うちの子も11歳ですけども10年後、15年後ぐらいとか20年後ぐらいに、やっぱり結婚して「幸せになってほしいな」というのがあるので、その時になかなか「こんな美味しいお寿司ばっかり食べてたら結婚もできるかな?」とかいう雑談をちょっと娘とその時してたんですけれども、その時に娘の方から「パパみたいな、やっぱりパパと一緒だから、なかなかパパが基準になっちゃって結婚できないかもしれないなぁ…」みたいなことを娘が言ってですね、それはやっぱり、父親としてそういう風に子供に言ってもらえるというのは、特別嬉しい気持ちですね。
その反面、あんまり贅沢させて婚期逃しちゃってもそれはそれで可哀想だなというので、嬉しい反面「どうしたもんかな」というようなことがありました。
永瀬:もうそこまで考えてらっしゃるんですね。
永:考えてますね。
永瀬:最後に視聴者の方々へのメッセージをお願いいたします。
永:一般的な方々にとっての弁護士というのは、やっぱり裁判とかトラブルになった時に相談するというような、いわゆる事後的に相談するというような存在をイメージしておられるかなと思うんですけれども、弁護士が本当に真価を果たすのはですね、そのトラブルになる前の段階で、裁判になるトラブルが発生する前の、事前にどうトラブルを防ぐかという予防訪問のところに真価があると思ってます。
なので、例えば海外の取引先と新しい新規事業を開拓したいとか、あるいはこういう分野に新しく進出したいんだという段階でですね、何が問題になるかわからないけれども、とりあえず弁護士に相談をして、リーガルリサーチであるとか、リーガルオピニオンをもらっておくのが、本当に大切だなという風に思ってます。
それで事前にワンステップを踏むことによって、将来予想される大きなトラブルを事前に防ぐことができるのは、まず間違いないだろうなという風には思っております。
そういう意味で、何かあった時にいかに気軽に電話一本かけて「これあれなんだけどどうかな?」という気軽に相談できるような弁護士さんを、できるだけ早く見つけておく、というのが皆様の今後の会社なり人生の成長にとって、非常に重要なことだとは考えております。 そのために、私どもの法律事務所が助けになれることがあれば、本当にありがたいことだなという風に思っております。
永瀬:今回 永先生のお話を聞いて、今まで弁護士さんというのはとても相談するのにはハードルが高く、身近ではない存在だと思っていたんですけども、「トラブルが起こる前に事前に防ぐ」っていうこともお仕事だという風に聞いたので、何か小さなことでも気軽に相談できる方なんだなと思いました。 何かあれば、その際はどうぞよろしくお願いします。
永:わかりました。
永瀬:今日は本当にありがとうございました。
永:ありがとうございました。
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